カイラスへ6 |
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| 「そうです、これを這いずってでも登らなければコルラは完成しないのです。馬に乗って登ってもいいが、それではコルラが完成したとは他人に言えないでしょう。がんばって自分の足で登りましょう」 とガイドブックにでも書かれていそうだけど、実際、馬にでも乗りたかった。何度も書くようだけど経験した者にしかわからない苦しさだ。
苦しみながら歩き、テントを出発してから約四時間で私達は峠に立つことができた。ドルマラ(峠の名前、標高約五千七百メートル)は風も無く優しく我々を迎えてくれた。景色はよく見えなかったけど。 下山を開始して、しばらくは快適な下りだったのだのだが、最初のテントで休んでいる時、天候が悪化した。雹を含む激しい風雨に正面から数時間打ちのめされた。登りの時と反対だ。川下から吹き上げる雹に体中が凍え、襟元等からから雹の溶けた冷たい水が進入してくる。ああ、仏陀が我々に与えた試練なのか。辛かったなあ。 二泊目の宿に着いて、ストーブの前に座った時、心から素晴らしいと思った。暖かい火に、ポーターに、文句も言わず歩いた四人の女性たちに。
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2007年1月5日(金)01:58 | トラックバック(0) | コメント(0) | レジャー・旅行 | 管理
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