今日も旅天気
 
アジア大好き。共産党は大嫌い。
 



東チベット2

 予想通り、ハエが顔にとまり、歩き回るいやな感覚で目が覚めた。「五月蝿い」というのはハエの羽音ではなくこの事を言うのではないかと思う。
 バスは九時過ぎに出発した。九時出発でも寝坊する人は居たようで、彼は寝ぼけ眼でバスを追いかけてきた。別にバスは彼を残して行こうとした訳ではなく、ターンしようとしただけなのだけど。
 川沿いの悪路をバスは走る。幸い、雨は止んでいた。道はブルが修理を終えたばかりのようで、道に落ちた岩に困ることも無く、陰気な道を走った。峠を越えたとたん、緑が目の前に広がった。灰色から緑色への鮮やかな交代だ。なぜ峠の南に緑が少ないのだろうか。謎である。
 モンゴルの場合は、山の北斜面にだけ木が生えている。それは激しい乾燥で、北側の斜面のみ残る雪の水分でようやく木が水を得ることができるから。しかしここは違うだろう。
 緑豊かな道をバスが走る。やがてぽつりぽつりと家が見え、しばらく走るとマルカムの街に着いた。時間は二時をまわっていた。遅い昼食だ。バス停に着くと大勢の人がバスを待っており、バスの乗車口に集まってきた。座席を取られたらかなわない。座席の上に水筒やビスケットの袋等を置いてバスから出た。二時過ぎなので飯屋はどこも休憩中だ。仕方なく小籠包を買う。5元なり。中国で小籠包といったら小さな蒸籠で蒸した包子のこと。スープは入っていません。ちなみにスープ入りの包子は「湯包」と言います。
 バスに戻ったら案の定、前から乗っている乗客と新たな客が座席でもめている。こんな場合は座ってしまった者の勝ち。私らの席は大丈夫だった。
 バスは三時半ごろマルカムを出た。新たな乗客の荷物の積み込みに時間がかかったから。席は満席になった。新たな客も半分は旅行者、半分は出稼ぎか、地元の人のようだ。
 マルカムを出てからはいい景色が続く。自転車で走ったら面白いだろうなあ、と思っていると、やっぱりいました、自転車野郎。聞くところによると世界のサイクリストの間でチベットを走るのは一つの憧れだという。景色もいいし、治安もいい、食料も手に入りやすい、確かに自転車にはいい所かも。
 素晴らしい景色を楽しんでいる間に車は高度を稼ぎ、五千ちょっとの峠を越えた。峠を越えたら景色が変わるのが楽しい。
 左貢に着いたのはもう暗くなりかけていた。そこから八宿まではこの旅行中、唯一景色を見ることができなかった。残念である。途中でチエックポストのようなところがあったが、人がいなかった。八宿に着いたのは深夜の一時半。出発は六時半。ベッドに寝転んだらすぐに朝になった。



2006年7月28日(金)16:04 | トラックバック(0) | コメント(0) | 旅行中 | 管理

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